洗濯機の寿命は何年?修理と買い替えの判断基準(費用感も)

洗濯機が急に止まったり、脱水が弱くなったり、いつもより音が大きくなったり。そんな瞬間、頭をよぎるのは「もう寿命?でも買い替えは高い…」という不安ではないでしょうか。しかも洗濯は毎日の生活インフラです。止まると一気に家事が崩れ、家族がいるほど影響は大きくなります。その焦り、痛いほどわかります。

ただ、ここで大切なのは「寿命=即買い替え」と短絡しないことです。洗濯機の不調は、消耗部品の交換で回復するものもあれば、内部の重大故障で修理効率が悪いものもあります。さらに、賃貸か持ち家か、縦型かドラム式か、設置環境や使い方でも判断が変わります。この記事では、寿命の目安だけではなく、修理と買い替えの境界線を、できるだけ具体的に、失敗しない形で整理します。

最初に深刻度を仕分けします。第一に、今すぐ使用を止めるべきケースがあります。たとえば「焦げ臭い」「コンセントやプラグが熱い」「漏電ブレーカーが落ちる」「モーター付近から煙のようなにおいがする」「床に水が広がり、電源周りへ近づいている」などです。こうした症状は、機器故障よりも安全リスクが先に立ちます。第二に、落ち着いて判断できるケースもあります。たとえば「脱水が弱い」「エラーが時々出る」「異音が増えたが停止はしない」「乾燥が遅い」などで、原因が詰まりや負荷過多、消耗部品の可能性が残る状態です。

この記事では、あなたの状況を「症状→原因の仮説→自分でできる確認→修理に出すべきライン→買い替えの決め手」まで一気通貫で整理します。さらに、費用感、部品供給の考え方、賃貸と戸建てでの注意点、そしてプロが現場でよく見る“判断を誤りやすい落とし穴”まで踏み込みます。読後には「私の場合はこれだ」と自信を持って次の一手を選べるはずです。

※この記事は、住まい・生活トラブル分野の専門的知見を持つライターが、製品仕様や一般的な施工基準に基づき執筆しました。状況により専門業者の判断が必要な場合があります。

目次

トラブルのメカニズム解剖:洗濯機はどこから壊れるのか

洗濯機の寿命を考えるうえで、まず「何が働いて、何が消耗する機械なのか」をざっくりでも理解しておくと判断が速くなります。洗濯機は、単に水をためて回す箱ではありません。水を入れる電磁弁、回転を作るモーター、回転を制御する基板、回転を支える軸受やベアリング、振動を抑えるダンパー、排水を担うポンプ、そして水漏れを防ぐパッキンやホースといった、複数の要素が連動して成り立っています。

壊れやすい箇所は大きく二系統に分かれます。第一に「水系」です。給水弁やホース、洗剤投入経路、排水ホース、糸くずフィルター、排水口などが詰まると、排水エラーや水漏れにつながります。第二に「回転系」です。モーターやベルト、クラッチ、ベアリング、サスペンションなどが疲れてくると、脱水の弱さ、異音、振動増加として表に出ます。特にドラム式は回転系の負荷が大きく、乾燥機能も絡むため、経年で不調が出やすい傾向があります。

「寿命」という言葉がややこしいのは、故障が一発で来るとは限らないからです。多くは、まず小さな不調として始まります。たとえば排水が遅くなってエラーが増え、次に脱水がしきれず洗濯物が重いまま、そこから振動が増えて足回りに負担がかかり、最終的に軸受が鳴き始める、といった具合です。つまり、いま見えている症状は「原因」ではなく「結果」の場合が少なくありません。そのため、修理か買い替えかを考えるなら、症状を単発で見るより、連鎖の途中か・末期かを見極めるのがコツです。

では放置するとどうなるか。1週間後、まず出るのは生活ダメージです。脱水不足なら干す時間が伸び、ニオイ戻りが起きやすくなります。排水が遅いなら、洗濯のたびにエラーで止まり、やり直しが増えます。1ヶ月後、機械側の負担が増えます。詰まりを抱えた排水ポンプは余計に働き、モーターも無理をしやすくなります。振動が増えると、設置面や防水パンにもストレスがかかり、ホースの抜けや微小な水漏れにつながることがあります。さらに長期になると、最悪のケースとして「水漏れによる階下漏水」「漏電」「床材の腐食」のように、洗濯機本体以外の損害が膨らみます。

とくに集合住宅では、洗濯機のトラブルが自分の家だけで完結しません。水漏れは保険や管理会社の手続きに発展し、時間も精神的負担も大きくなりがちです。だからこそ、寿命判断は「まだ動くから」と先送りせず、安全とコストの両面で早めに線引きする価値があります。

準備編:プロが選ぶ道具と環境づくり(判断の精度を上げる)

修理か買い替えかを迷うとき、実は「工具を持つこと」よりも「情報を揃えること」が勝ち筋です。なぜなら、修理見積もりも買い替え検討も、型番・年式・症状が曖昧だと話が進まないからです。まず、洗濯機の前面または側面、あるいはフタ裏にある銘板を探し、メーカー名、型番、製造年(または製造番号)をスマホで撮影してください。写真があるだけで、業者への説明が格段に楽になります。

次に、故障の兆候をメモします。たとえば「脱水のときだけゴゴゴ」「給水はするが排水で止まる」「乾燥の途中で止まる」「エラーが出るのは雨の日が多い」など、条件付きの情報が重要です。これは、現場でプロが最初に聞く“切り分け”そのものです。口頭で説明するより、メモや動画(音が入る短い動画)があると、判断の精度が上がります。

作業環境としては、安全確保が最優先です。床が濡れている場合は、電源プラグを触る前に、乾いたタオルで足元の水を拭き取り、ゴム手袋や絶縁性の高いスリッパを使うのが無難です。換気も意外に重要で、焦げ臭いときは特に、窓を開けて空気を入れ替え、においの発生源が「洗濯槽」なのか「背面の電装」なのかを見分けやすくします。

道具は、派手なものは要りません。第一に、懐中電灯またはスマホライトが役に立ちます。排水ホースやコンセント周りの焼け、床の水跡は暗いと見落とします。第二に、雑巾とペーパー、薄手の使い捨て手袋です。第三に、もし可能ならスマホのメモアプリとカメラです。つまり、判断に必要なのは工具というより観察の道具です。

100均で代用できるかという観点では、タオル、手袋、養生テープ、簡易の小型バケツは十分代用できます。一方で、電気系の測定(テスター)や分解工具の使用は、知識がないまま行うと破損や感電リスクがあるため、この記事では「判断材料としての目視・操作確認」に留めます。ここが、二度手間を避ける一番の近道です。

実践編:レベル別に「修理か買い替えか」を詰める

【レベル1】初心者でも可能な初期対応(状態確認で“延命”と“見切り”を分ける)

ここからは実況中継のように進めます。まず、洗濯機の電源を一度切り、コンセントを抜きます。抜くときはコードを引っ張らず、プラグ本体を持ってまっすぐ抜いてください。そして、抜いたプラグの金属部分や樹脂部分に、黒ずみ、溶け、異常な熱感がないか触らず目視します。もし「プラスチックが変形している」「焼けたにおいが濃い」「触れないほど熱い」なら、寿命判断以前に危険信号です。ここは迷わず使用中止です。

次に、設置周りを見ます。防水パンがあるなら、パンの四隅に水がたまっていないか確認します。床直置きなら、洗濯機の下に薄い水跡が伸びていないか見ます。水がある場合は、どこから来たのかを推測するため、乾いたペーパーで「ホース接続部」「蛇口周り」「背面下部」「前面下部」を順に押さえます。湿り方が強い箇所があれば、そこが起点の可能性が高いです。ホースが斜めに刺さっていたり、バンドが緩んでいると、致命的故障でなくても水漏れします。

そして、洗濯機の“寿命と誤認されがちな”項目を潰します。第一に、糸くずフィルター(または排水フィルター)を外して掃除します。詰まりがあると排水が遅れてエラーが出やすく、脱水不良にもつながります。フィルターを開けるときは、内部に水が残っていることがあるので、下に浅い容器とタオルを敷きます。作業の目安は5〜10分です。ここでドロっとした繊維やヘドロ状の汚れが出てきたなら、症状が改善する可能性が十分あります。

第二に、洗濯物の入れ過ぎを疑います。洗濯機は容量が大きくても、濡れると重くなります。とくにバスタオルや厚手のパーカー、毛布などは、脱水時の偏りを生みやすく、振動増加やエラー停止の原因になります。いったん量を半分程度にし、単体で脱水だけ回してみて、症状が再現するか確認します。ここで改善するなら、機械の寿命ではなく「負荷条件」の問題だった可能性が高いです。

第三に、水栓と給水を見ます。蛇口が半開き、給水フィルターに砂やサビが詰まっていると、給水が遅くなり途中で止まることがあります。給水接続部の小さな網(フィルター)は、取扱説明書に手順があることが多いですが、無理にこじると破損します。ここは、見える範囲で詰まりが疑わしい場合に留め、困難なら無理をしないのが賢明です。

ここまでやって「変わらない」場合、寿命判断に近づきます。ただし、まだ結論を急ぎません。次のレベルで、もう一段だけ原因の精度を上げます。

【レベル2】専用道具を使った本格的な対処法(費用対効果の見極め)

レベル2は「ホームセンターで材料を買ってできる範囲」に絞ります。ここで重要なのは、修理や分解で直すことではなく、買い替えを決めるだけの材料を揃えるという目的です。なぜなら、深追いして故障を拡大させると、修理も買い替えも高くつくからです。

まず、振動・異音が強い場合です。防振ゴム(または防振パッド)を使い、設置のがたつきを減らします。床のわずかな傾きや脚の高さズレは、脱水時の振動を増幅します。ここで注意したい失敗例は「防振ゴムで何とかしようとして、内部の異常(ベアリング損傷)を見落とす」ことです。防振で静かになるなら、それはそれで生活は楽になります。しかし、金属の擦れるような音や、回転に同期した周期的なゴロゴロ音が残るなら、内部軸受の摩耗が疑われます。その場合、防振は延命策に留まり、買い替え検討が現実的です。

次に、排水不良が続く場合です。排水ホースを外して中を点検し、詰まりがないか確認します。排水ホースは曲がりやすく、家具の裏で潰れていることもあります。ここでのNGは「ホースを無理に引っ張って裂く」「再接続の差し込みが甘くて漏れる」です。作業するなら、ホースの形状を撮影してから外し、同じ形に戻す意識で行います。また、排水口(床のトラップ部)に糸くずや髪が溜まっていると、逆流気味になり、洗濯機側が異常と判断することがあります。排水口の清掃は、臭い対策としても効果が大きい反面、作業が苦手な方は無理をしないほうがいい領域です。

そして、ドラム式で多いのが乾燥不良です。乾燥が弱い=寿命と決めつけるのは早いことがあります。というのも、乾燥はヒーターやヒートポンプだけでなく、通風経路の詰まり(フィルター、ダクト)で顕著に落ちるからです。糸くずフィルターや乾燥フィルターの清掃はもちろんですが、「毎回掃除しているのに乾かない」場合は、内部ダクトや熱交換器が詰まっている可能性が上がります。この領域は、ユーザーが無理に分解すると破損しやすく、結果的に高額修理になりがちです。つまり、ここで「洗濯機の寿命かも」と感じたときは、清掃で解決しないならプロ清掃または修理見積もりを取る価値があります。

費用対効果を考えるときのコツは、道具や部材の値段ではありません。たとえば防振ゴムやホースは数千円で済むことが多いですが、失敗して水漏れを起こせば損害は桁違いです。したがって、レベル2での作業は「やって安全な範囲の確認」に留め、少しでも不安があれば次章の“プロライン”へ進む判断が合理的です。

【ケーススタディ】住居環境別の注意点:戸建てとマンション・アパート(賃貸)で変わる判断

戸建ての場合、洗濯機トラブルの影響範囲は基本的に自宅内で完結しやすい一方、床材や下地が傷むと修復費が大きくなります。とくに洗面所のクッションフロアの下で水が回ると、見た目以上に腐食が進みます。戸建てで怖いのは「気づかない微漏れ」です。洗濯機の下にカビ臭さが出たら、寿命ではなく漏れの兆候として考えるほうが安全です。

一方でマンション・アパート(賃貸)は、同じ水漏れでもリスク構造が変わります。階下漏水の可能性、管理規約の制約、指定業者がある場合など、「自分で直す・何とかする」が通りにくいことがあります。ここでの鉄則は、床に水が広がった時点で「まず止める、次に連絡」です。止めるとは、電源オフ、元栓(蛇口)を閉める、濡れた床を拭くことです。連絡とは、管理会社や大家への報告です。勝手に分解して原因を拡大すると、責任関係が複雑になります。

また賃貸では、洗濯機自体が持ち込みなのか備え付けなのかでコスト負担が変わります。備え付けであれば、勝手な買い替えはできない場合が多いです。持ち込みであっても、「防水パンの破損」「排水口の仕様変更」が伴うと、管理側の承認が必要なことがあります。買い替えの判断を急ぐ前に、設置条件の制約を一度確認しておくと、後で手戻りが減ります。

比較検討:自力 vs プロ依頼の最終判断(ここが境界線)

ここからが本題です。「修理か買い替えか」を決めるには、感情ではなく、判断軸を先に決めるのが鉄則です。境界線は大きく三つあります。第一に、安全面です。焦げ臭い、プラグが熱い、ブレーカーが落ちる、水が電源周りに近い場合は、修理か買い替え以前に使用中止です。第二に、再発性です。詰まり掃除や負荷調整で一度直っても、短期間で再発する場合、内部劣化が進んでいる可能性が上がります。第三に、費用対効果です。見積もりが高くなる領域(基板、モーター、軸受、ドラム周り)に入っているなら、買い替えが合理的になりやすいです。

とはいえ、費用感がわからないと決められません。そこで、DIYでかかる費用や時間、リスクと、業者対応の費用感やメリットを比較できるように整理します。あくまで一般的な目安で、機種や地域、症状で上下しますが、判断材料としては十分役立ちます。

観点DIY(自分で確認・軽い対処)業者(修理・点検・買い替え相談)
費用感数百円〜数千円(フィルター清掃、防振ゴム、ホース交換など)。ただし失敗時の損害は大きくなり得ます。点検出張費や診断料がかかる場合があります。修理は内容次第で数千円〜高額帯まで幅が広いです。
時間30分〜2時間程度が多いです。原因が深いと迷路化しやすく、結局プロ依頼になることもあります。予約待ちが発生する一方、作業自体は短時間で終わることもあります。再発防止の提案が得られることが多いです。
リスク水漏れの拡大、再接続ミス、保証対象外化の可能性があります。電装系への接触は特に危険です。作業保証が付くことが多く、重大故障の見落としが減ります。賃貸や保険対応の相談もしやすいです。
メリットすぐ試せて、軽症なら改善が早いです。状態把握ができれば業者に説明しやすくなります。原因特定の精度が高く、部品交換や調整で延命できる可能性があります。買い替え時も設置条件を含めて相談できます。

この表の読み解き方はシンプルです。DIYは「軽症の可能性が高いときに、短時間で当たりを付ける」のに向きます。一方で、危険臭や水漏れ、金属音のように、失敗が取り返しのつかない方向へ進む症状は、最初から業者が合理的です。迷う人ほど「とりあえずDIY」を選びがちですが、実はその“とりあえず”が最も高くつくことがあります。

では、買い替えの決め手は何か。第一に、製造年から見た部品供給の見込みです。一般に古い機種ほど部品の入手が難しくなり、修理できても時間がかかったり、費用が上がったりします。第二に、故障箇所が高額領域に入っているかです。たとえば基板、モーター、ドラム回転系、乾燥ユニットの交換は、費用が重くなりがちです。第三に、生活コストです。修理で一時的に直っても、近い将来別の箇所が壊れる見込みが高いなら、買い替えで“止まる不安”から解放される価値は大きいです。

一方で、まだ買い替えを急がなくても良いケースもあります。たとえば給排水の詰まりやホースの劣化、フィルターの固着など、周辺要因がメインで、内部機構が健全な場合です。ここは修理というよりメンテナンスで回復することが多く、買い替えはもったいない可能性があります。

寿命の目安:何年使える?縦型とドラム式での考え方

「洗濯機の寿命は何年ですか?」は、最も多い質問です。ただし、ここは誠実に言うなら“平均点”しか出せません。なぜなら、洗濯回数、洗剤の種類、設置環境(湿気、塩害、寒冷地)、負荷(毛布を頻繁に洗うか)で消耗速度が変わるからです。それでも判断の指標として、一般には7〜10年あたりを一つの節目として考える人が多いです。特にドラム式は構造が複雑で、乾燥機能を多用すると負荷が増えるため、体感的にはトラブルが早く出ることがあります。

寿命を「物理的に動く年数」と誤解すると危険です。本当に大事なのは「安全に、安定して、合理的なコストで使える年数」です。たとえば10年目で小さな詰まりなら延命できますが、10年目でベアリングや基板の故障が出ると、修理費がかさみやすく、買い替えが合理的になることが増えます。この“合理性の寿命”が、あなたにとっての寿命です。

独自性:プロが現場で見た「判断を誤る落とし穴」と失敗談

ここは一般的なまとめ記事には出てこない話をします。現場でよくあるのは、「異音がする→防振ゴムを敷く→一時的に静か→安心して使い続ける→数週間後に脱水中に停止」という流れです。防振ゴム自体は悪ではありません。しかし、内部のベアリングが痛んでいるとき、防振で音が抑えられると“治った気”になり、結果的に故障の進行を見落とします。そして停止したときには、修理費が上がる領域まで壊れていることがあります。

もう一つの失敗談は、水漏れを「ホースの緩み」と決めつけて締め直し、逆にホースの樹脂を割ってしまうケースです。ホースやニップルは経年で硬化し、締めすぎると割れます。水漏れは焦るほど力が入るので、ここは本当に要注意です。締め直しは“少しずつ”が鉄則で、改善しなければ無理をしない。たったこれだけで、二度手間と損害を避けられます。

プロの裏技としては、異音の切り分けで「空回しの脱水」を短時間だけ行い、音の発生源を見ます。衣類が原因の偏りなのか、機械側の軸受なのかは、負荷がない状態で再現するかどうかで見え方が変わります。ただし、異音が強いときに無理に回すのは危険です。音が金属的で、回転に同期して増減するなら、早めに止めて業者に繋ぐほうが安全です。

予防とメンテナンス:二度と繰り返さないために

寿命を延ばすコツは、実は難しくありません。日常の「ながら掃除」と「点検習慣」を、生活のリズムに組み込むだけで、トラブルの多くは減らせます。第一に、糸くずフィルターは“毎回”が理想です。毎回が難しいなら、最低でも2〜3回に1回。たった数分で、排水不良や悪臭、乾燥不良のリスクが下がります。

第二に、月1回は「洗濯槽の状態」を意識します。洗濯槽クリーナーを使うかどうかは家庭の方針で分かれますが、少なくともフタ裏、パッキン(ドラム式)、洗剤投入口、ゴム部品のぬめりは、放置するとカビ臭や詰まりの温床になります。ここを拭くだけでも効果は大きいです。

第三に、設置周りの点検です。半年に1回でいいので、洗濯機の背面や下に水跡がないか、ホースがねじれていないか、蛇口が緩んでいないかを見ます。賃貸で防水パンがある場合、パンに水が残っていないかだけでも確認してください。微漏れは“早く気づいた人が勝ち”の典型です。

おすすめの予防グッズとしては、防振ゴムやかさ上げ台が挙げられますが、目的は「振動の軽減」と「通気の確保」です。床が柔らかい住宅や古い建物では、振動が増幅しやすいことがあります。また、ホコリが溜まりやすい環境では、裏側の通気が悪くなり、熱がこもりやすくなります。とはいえ、入れれば万能ではなく、異音や水漏れの根治にはならない点は忘れないでください。

Q&A:よくある質問とマニアックな疑問

Q1. 洗濯機の寿命は結局何年と考えればいいですか?

多くの家庭では7〜10年あたりが一つの節目として語られることが多いです。ただし“年数だけ”で決めると失敗します。重要なのは、いま出ている症状が「軽い詰まり・設置の問題」なのか、「基板や回転系の劣化」なのかです。年数は目安として使い、症状と費用対効果で最終判断するのが安全です。

Q2. 修理代がいくら以上なら買い替えが得ですか?

一概には言えませんが、考え方としては「修理後にどれくらい安心して使えるか」を軸にします。年数が浅く、症状が限定的なら修理が合理的になりやすいです。一方で年数が進み、複数の不調が出ているなら、修理で一時的に直っても別の箇所が壊れやすくなります。迷う場合は、修理見積もりと同時に買い替えの総額(本体+設置+回収)も比較すると判断が現実的になります。

Q3. 異音がするけど動く場合、すぐ買い替えるべき?

異音の種類で判断が変わります。軽い振動音や設置のガタつき由来なら改善余地があります。しかし、金属が擦れるような音、回転に同期して増減するゴロゴロ音、脱水時に明らかに音量が跳ね上がる場合は、回転系の劣化が疑われます。音が増えているなら、放置で悪化しやすいので、修理見積もりか買い替え検討を前倒しするのが無難です。

Q4. 乾燥が弱いのは寿命ですか?

寿命の可能性もありますが、まずは詰まりを疑います。フィルター清掃、投入口やパッキン周りの掃除で改善することもあります。一方で、掃除しても改善しないなら、内部の通風経路や熱交換部の詰まり、あるいは乾燥ユニットの劣化が疑われます。この領域は無理に分解すると高額修理につながりやすいので、プロ依頼が合理的です。

Q5. エラー表示が出るけど、リセットで直りますか?

一時的な誤検知や条件不良なら直る可能性があります。ただし、同じエラーが繰り返し出るなら、センサーや排水経路、基板など、原因が残っている可能性が高いです。リセットは“応急処置”としては有効ですが、再発するなら原因の切り分けに進むのが二度手間を防ぎます。

Q6. 賃貸で水漏れしたら、まず何をすべきですか?

第一に電源を切り、可能ならコンセントを抜きます。第二に蛇口を閉めて給水を止めます。第三に床の水を拭き取り、階下へ漏れる可能性を下げます。そのうえで管理会社・大家へ連絡し、状況を共有します。勝手な分解や改造は責任関係が複雑になるので注意が必要です。

Q7. 古い洗濯機でも修理して使い続ける価値はありますか?

価値があるケースはあります。たとえば軽い詰まりやホース周りの不具合、消耗品の範囲で済むなら合理的です。一方で、基板や回転系の高額部品が絡む故障は、費用も再発リスクも上がりやすく、買い替えが現実的になることが多いです。古いほど部品調達に時間がかかる点も考慮しましょう。

Q8. 買い替えのとき、見落としがちな費用は?

本体価格以外に、設置費、古い洗濯機の回収費、防水パンや蛇口の形状変更が必要なケースの工事費が出ることがあります。またドラム式から縦型へ、またはその逆へ変えると、搬入経路や扉の開き方向が問題になることがあります。買い替えは「本体」だけで見ないのが失敗しないコツです。

Q9. すぐ買い替えたくない…応急的に延命できますか?

軽症なら可能です。フィルター清掃、負荷を減らす、設置のガタつきを直す、防振対策をするだけで改善することがあります。ただし、焦げ臭さや漏電疑い、水漏れが電源周りに及ぶ場合は延命より安全が最優先です。延命は“安全な範囲で”が条件です。

Q10. 修理を頼むとき、何を伝えるとスムーズですか?

メーカーと型番、症状の具体(いつ・どの工程で・どんな音やにおいか)、エラーコード、発生頻度、そして可能なら動画や写真です。特に異音は文字で伝えるのが難しいため、短い動画が強力な材料になります。これだけで見積もりの精度が上がり、訪問当日の手戻りが減ります。

まとめ:寿命の不安を「判断」に変える

洗濯機の寿命は、年数だけでは決められません。大切なのは、いま起きている症状が軽症なのか、危険信号なのかを切り分け、修理と買い替えの境界線を自分の中で明確にすることです。焦げ臭い、プラグが熱い、ブレーカーが落ちる、水が電源周りに迫る、こうした症状は迷わず使用中止です。一方で、詰まりや負荷条件、設置のガタつきが原因なら、短時間の確認で回復する可能性もあります。

そして最終的には、費用対効果と生活の安定性で決めるのが後悔しにくい選び方です。修理で延命できるならそれは賢い選択ですし、買い替えで“止まる不安”を断ち切るのも立派な判断です。どちらが正解というより、あなたの暮らしにとっての最適解を選ぶことが大切です。

Next Step:まずは洗濯機の銘板(型番・製造年)をスマホで撮影し、いま出ている症状を「いつ・どの工程で・どんな音/におい/水の出方か」までメモしてください。その1アクションが、修理でも買い替えでも、最短で“正しい答え”にたどり着くスタートになります。

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