網戸の破れは「小さな穴」でも、暮らしの安心を一気に奪います
気づいたら網戸に穴が空いていた。風を入れたいのに、そこから虫が入ると思うと窓が開けられない。小さな子どもがいる、ペットがいる、あるいは夜に明かりをつけると虫が寄る地域だと、なおさら焦ります。「今すぐ何とかしたい。でも、下手に触って網がヨレたらどうしよう」「応急処置で済むのか、張り替えが必要なのか、判断がつかない」。その気持ち、痛いほどわかります。
結論から言うと、網戸の破れは応急でしのげるケースと、早めに張り替え(または網戸本体の交換)を検討したほうがよいケースに分かれます。そしてこの判断は、穴の大きさだけでなく、破れ方、網の劣化度、枠の歪み、使い方(頻度やペット有無)で変わります。
最初に深刻度を分けます。すぐに処置が必要なのは、穴が指1本以上入る、裂けが走って広がっている、網が粉っぽく白化して触るとボロボロ落ちる、フレームが外れかけている、強風で網がはためくほどテンションが抜けている、という状態です。虫の侵入経路として致命的であるだけでなく、応急処置が持たず、作業中にさらに破れが拡大しやすいからです。一方で落ち着いて対処できるのは、穴が数ミリ〜1cm程度で周囲の網がしっかりしている、破れが点状で増えにくい、フレームのぐらつきがない、といった状態です。
この記事では、まず「なぜ網戸は破れるのか」というメカニズムを解剖し、次に応急処置をレベル別に具体手順で説明します。そのうえで、張り替えに進むべき判断基準、DIYでの張り替え手順と失敗回避、賃貸の注意点、そしてプロ依頼の相場感と依頼先の選び方までを網羅します。読み終えたときに「自分の状況に最適な一手」が選べる状態を目指します。
※この記事は、住まい・生活トラブル分野の専門的知見を持つライターが、製品仕様や一般的な施工基準に基づき執筆しました。状況により専門業者の判断が必要な場合があります。
トラブルのメカニズム解剖:なぜ網戸は破れるのか、放置すると何が起きるのか
網戸の「網」は消耗品:紫外線、熱、摩擦で静かに寿命を迎えます
網戸の網は、樹脂(代表的にはポリプロピレンやポリエステル系)や金属(ステンレス等)で作られています。一般家庭で多いのは樹脂網で、これが破れる主な理由は第一に紫外線です。日射で樹脂が劣化すると、弾力が落ち、引っ張りに弱くなります。第二に熱と乾燥です。夏の高温で素材が疲れ、冬の乾燥で脆くなる。このサイクルが繰り返されると、見た目は保っていても内部的に“割れやすい状態”が進みます。
第三に摩擦と局所的な荷重です。窓の開閉時にサッシと擦れる、風ではためいたときにフレームの角に当たる、掃除のブラシで強くこする、子どもが手で押す、ペットが爪を立てる。このような「一点に力がかかる」動作で、劣化した網は簡単に裂けます。つまり、破れは偶然ではなく、劣化と使い方の積み重ねの結果で起きやすいのです。
破れ方の違いが原因を教えてくれる:点穴、裂け、角からの破断
穴が点状で丸っぽいなら、タバコの火種、熱いものの接触、尖った物が当たった可能性が高いです。裂けるように一直線に広がるなら、素材が劣化して脆くなっており、軽い引っ掛けが起点になって走った可能性が高いです。角やゴム(押さえゴム)の近くから破れるなら、張りの偏り、フレームの歪み、あるいはゴムの硬化で網に無理なテンションがかかっているケースが疑われます。こうした破れ方の観察が、応急で済むか、張り替えが必要かを判断する重要材料になります。
放置のリスク:1週間後、1か月後に現実的に起きること
1週間放置すると、虫の侵入が増える可能性が高いです。特に夜間に室内の照明をつけると、網戸の穴は“入口”として機能しやすく、コバエや小さな蛾が入り込みます。また、穴の縁がささくれている場合、風で揺れるたびに裂けが少しずつ進み、気づいたら穴が倍になっていることも珍しくありません。
1か月放置すると、応急処置が効きにくい状態へ進むことがあります。というのも、破れが広がると補修面積が増え、テープや補修材の粘着が負けやすくなるからです。さらに、網が全体的に劣化している場合、別の場所にも小さな穴が増え始め、結局“次々補修”の負のループになります。ここまでくると、張り替えのほうが安く、早く、見栄えも良いという判断が現実的になります。
プロが選ぶ道具と環境づくり:応急から張り替えまで、無駄なく揃える
まずは応急処置用:テープ類は「粘着」と「耐候性」で選びます
応急処置の主役は補修テープです。ただし、家にあるセロテープや布テープを貼ると、見た目が悪くなるだけでなく、日光で粘着が溶け、ベタつきと汚れの塊になりやすい。したがって、応急に向くのは第一に網戸専用の補修テープや補修シートです。これらはメッシュ状で風を通し、粘着面が網に絡みやすい設計が多い。第二に、耐候性のある透明補修フィルム系もありますが、通気性が落ちることがあるため、場所と目的を選びます。
100均でも補修テープは手に入ることがあります。短期の応急としては十分なケースもありますが、屋外側に貼ると紫外線と雨で剥がれやすいことがあります。多くのプロは「まず室内側に貼って応急で封じ、余裕ができたら張り替え」という流れを推奨しがちです。応急を長持ちさせたいなら、ホームセンターの網戸補修専用品が無難です。
張り替えに必要な道具:ローラーとゴムが“仕上がり”を左右する
張り替えに進むなら、必要なのは網、押さえゴム(網押さえゴム)、網押さえローラー、カッター、ドライバー、そして養生用の敷物です。ここで重要なのは、ローラーがただのコロコロではないことです。ローラーの溝形状がゴムに合うと、均一に押し込めて、網がたわみにくい。一方で合わないと、ゴムが浮いたり、網を噛み切ったりして失敗確率が上がります。
押さえゴムも同様です。太さが合わないゴムを使うと、第一に緩くて抜ける。第二に太すぎて入らず、フレームを傷める。第三に無理に押し込んで網が歪む。つまり、張り替えで最初にやるべきは「ゴムの太さを正確に合わせる」ことです。ここが合えば、作業の半分は終わったようなものです。
安全確保と作業環境:網戸は軽いが、作業は意外と“刃物”が多い
張り替えはカッターを使います。したがって、床に段ボールや古い毛布を敷き、滑り止めになるようにします。網戸フレームは角が鋭い場合があり、手を切ることもあるので、薄手の手袋があると安心です。換気も重要です。古い網にはホコリや花粉が溜まっていることがあるため、掃除機で軽く吸ってから作業すると、くしゃみ地獄を避けやすいです。
【レベル1】初心者でも可能な初期対応(DIY):応急で“虫の侵入”を止める
最初の観察:穴の大きさより「周囲の網が生きているか」を見ます
応急の成否は、穴の周囲が健全かどうかで決まります。網の周囲が白っぽく粉をふく、触るとパリパリ音がする、軽く引くだけで裂けが進むなら、補修しても別の場所がすぐ破れます。逆に、周囲がしなやかで、穴が点状なら、テープ補修が比較的長持ちします。したがって、穴をつまんで軽く揺らし、裂けが進むかどうかを確認します。進むなら、応急は“短期しのぎ”に留め、張り替え計画へ進むのが合理的です。
応急処置の基本:室内側から貼ると、剥がれにくく見栄えも安定しやすい
まず、穴の周囲を乾いた布で拭き、ホコリと油分を取り除きます。ここで汚れを残すと粘着が負け、翌日には浮くことがあります。拭いたら、補修テープを穴より一回り大きく切ります。目安としては、穴の端から上下左右にそれぞれ2〜3cm余裕を持たせると、裂けの進行を抑えやすいです。
次に、テープを室内側から貼ります。貼るときは、いきなり全部を押し付けず、まず片側を軽く固定し、そこから中心へ向かって空気を押し出すように指でなでます。気泡が残るとそこから剥がれが始まりやすいからです。最後に、テープの四隅をしっかり押さえます。四隅は風の力が集中するため、ここが甘いと剥離が進みます。
穴が大きい場合の応急:両面補修という考え方
穴が大きい、あるいは裂けが走り始めている場合、片面貼りだけではテンションに負けることがあります。その場合は、室内側と屋外側の両面から補修テープを貼り、網を挟み込む形にします。貼る順番は、先に室内側で位置決めし、次に屋外側で同じ範囲を重ねます。両面がズレると見栄えが悪くなるので、窓を閉めた状態で光に透かし、重なり位置を合わせると綺麗です。
ただし、両面貼りは剥がすときに網を痛めやすい点に注意が必要です。張り替え前提の応急なら有効ですが、「応急を長く使いたい」場合は、貼る面積を必要最小限にし、剥がしやすい専用材を選ぶと後悔が減ります。
「縫う」応急はアリ?現実的な限界と成功条件
網戸の破れを糸で縫う方法もあります。成功条件は、穴が小さく、網の周囲が健全で、縫い目にテンションが集中しないことです。釣り糸のような強い糸は切れにくい一方、硬くて網目を痛めることがあります。柔らかい糸は扱いやすいが耐久が落ちる。つまり、縫い応急は「短期のしのぎ」か「裏側で目立たない程度に留める」なら有効という位置づけです。
プロの裏技:瞬間接着剤は使わないほうがいい理由
穴の端を瞬間接着剤で固めたくなる気持ちは理解できます。しかし多くの現場では推奨されにくいです。接着剤は硬化して網を硬くし、周辺に新しい応力集中を生みます。結果として、硬い部分の境界から裂けが再発しやすい。さらに、張り替え時にゴム溝やフレームに付着すると除去が大変です。したがって、応急は粘着補修材で“面”で受けるのが合理的です。
【レベル2】専用道具を使った本格的な対処法:張り替えをDIYで成功させる
張り替えの前に判断する:網だけでなく、フレームとゴムの寿命も見ます
張り替えは網を替える作業ですが、実は押さえゴムの劣化が同じくらい重要です。ゴムが硬化していると、ローラーで押しても入らない、入ってもすぐ浮く、という失敗が起きます。さらにフレームが歪んでいる場合、網を均一に張れず、たるみやシワが出やすい。したがって、張り替え前に、ゴムがひび割れていないか、指で押して弾力があるか、フレーム角が割れていないかを確認します。ゴムが怪しいなら、網と一緒に交換するのが現場では一般的です。
網の種類選び:安さだけで選ぶと、同じ破れが再発しやすい
網には、一般的な18メッシュ前後の標準網、虫が入りにくい細かい網、ペット対策の強化網(ペットディフェンス系)、見えやすさを重視したクリア系、耐久性の高いステンレス網などがあります。ポイントは、破れの原因に合わせて選ぶことです。たとえばペットが原因なら強化網が有効な可能性が高い。一方で風通しを重視するなら目の粗さも考える必要があります。つまり「何に困っているか」で網を選ぶと、張り替えの満足度が上がります。
なお、細かい網は通気が落ちると感じる人もいます。花粉や小虫対策としては効果的な一方、風量が必要な部屋では体感が変わることがある。こうしたトレードオフを理解して選ぶと「張り替えたのに不満」という後悔を減らせます。
張り替え手順:実況中継のように、失敗しない順番で進める
まず網戸を外し、養生した床に置きます。次に、押さえゴムの端をマイナスドライバーなどで少し浮かせ、手で引き抜きます。ここで勢いよく引くと、ゴムが千切れ、溝に残って除去が面倒になることがあります。千切れそうなら少しずつ、10cm単位で引くのが安全です。
ゴムが外れたら古い網を取り除きます。続いて溝の掃除をします。ここが地味ですが、最重要工程のひとつです。溝に砂やゴミが残ると、ゴムが底まで入らず、時間差で浮きが起きます。掃除機で吸い、ブラシで掻き出し、乾いた布で拭き取ります。
次に新しい網をフレームに広げ、網の方向を整えます。網目が斜めのまま固定すると、見た目が悪いだけでなく、テンションが偏ってたるみやすい。そこで、フレームの辺と網目が平行になるように合わせます。
ここからゴム入れです。ゴムは一気に全周入れません。多くのプロは、まず一辺を軽く固定し、次に対辺、そして残りの二辺へと進め、テンションを均一にします。ローラーで押し込むときは、強く押すより、一定の圧でゆっくり転がすほうが均一に入ります。角は特に浮きやすいので、角手前で一度止め、ゴムを指で押し込みながらローラーで追い込むと綺麗です。
全面のゴムが入ったら、最後に網のたるみをチェックします。チェック方法は、網戸を立てて光に透かし、波打ちがないかを見ることです。もし中央がたわむなら、ゴムを一部だけ抜いてテンションをかけ直す必要があります。ここで焦ってカットに進むと、やり直しが効きません。
たるみがないのを確認してから、余った網をカッターで切ります。カットはゴムの外側ギリギリで行いますが、ゴムを切らないように刃を寝かせ、軽い力で滑らせます。刃を立てるとゴムを傷つけ、そこから浮きが起きることがあります。切り終えたら、再度四隅と辺を押して、ゴムの浮きがないか最終確認します。
NG例:網を強く引っ張りすぎると、数日後に「たるみ戻り」が起きやすい
初心者がよくやるのは、網をピンピンに張ろうとして強く引っ張りすぎることです。樹脂網は多少伸びます。強く張ると最初は綺麗でも、数日〜数週間で伸びが戻り、波打ちが出ることがあります。したがって、テンションは「指で押して少したわむが、ダルダルではない」程度が現実的です。多くのプロは、強さより均一さを重視します。
失敗談:ゴムを再利用して、翌日に全周が浮いた
これは本当によく見ます。網だけ替えてゴムを再利用したら、一見入ったように見えて、翌日に角から浮き始め、最終的に半周が抜けてしまった。原因はゴムの硬化です。硬化したゴムは溝に追従せず、戻ろうとする力が働きます。結果として、網もゴムも安定しません。もしゴムが古いなら、網とセットで交換したほうが、やり直しの手間とコストが下がることが多いです。
【ケーススタディ】住居環境別の注意点:戸建てと賃貸で「やっていい範囲」が違う
戸建ての場合:再発原因を生活動線から潰すと、網が長持ちします
戸建てでは、網戸の破れが“偶発”ではなく、生活動線に潜むことが多いです。たとえば、庭作業の道具が当たる、子どもの自転車が擦る、物干しのポールがぶつかる、ペットが網戸に飛びつく。こうした原因が残ったまま張り替えると、同じ場所がまた破れます。したがって、張り替えと同時に、網戸前の家具配置、物干し位置、ペットの動線などを見直すと、費用対効果が上がります。
また、強風地域では網戸がはためいてフレーム角に当たり、そこから裂けが起きることがあります。この場合、網を強化するだけでなく、網戸のガタつきを調整し、戸車や外れ止めを点検して“揺れ”自体を減らすと再発しにくいです。
マンション・アパート(賃貸)の場合:原状回復と管理会社のルールを先に守る
賃貸で悩ましいのは、「自分で直してよいのか」という責任範囲です。一般的には網(消耗品)の交換は入居者負担になることが多い一方、建物側の設備不良や経年劣化の扱いは契約や管理会社方針で変わります。したがって、破れを見つけたら、まず写真を撮り、管理会社に相談するのが安全です。特に、フレームの歪み、戸車不良、外れ止め破損など、網以外の不具合が絡む場合は、勝手に作業すると後でトラブルになり得ます。
一方で、虫が入って困る、すぐに窓を使いたい、という切実さもあります。その場合、応急テープで室内側から塞ぎ、管理会社の回答を待つ、という手順は現実的です。応急処置は“元に戻せる”範囲に留めるのが賃貸では鉄則です。
自力 vs プロ依頼の最終判断:あなたの状況に合う「境界線」を明確にする
ここまでは自分でOK:応急と張り替えDIYが成功しやすい条件
自力で対応しやすいのは、フレームがしっかりしていて歪みがない、押さえゴム溝が割れていない、標準的なサイズで作業スペースが確保できる、そして網の種類選びとゴム太さの確認ができる状況です。穴が小さいなら応急で十分しのげる可能性が高いですし、網全体が健全なら張り替えDIYも再現性が高いです。重要なのは、張り替えを「勢いでやる」のではなく、準備をしてミスを潰すことです。
ここから先はプロ推奨:時間と失敗リスクを考えると合理的なケース
プロ依頼が合理的なのは、網が全体的に劣化して触るとボロボロ落ちる、フレームが歪んでいる、網戸の建付けが悪く隙間ができる、特殊なプリーツ網やロール網戸など構造が複雑、サイズが大きく作業が難しい、そして何より「失敗したくない」「二度手間が一番嫌だ」という心理が強い場合です。プロは網の張りだけでなく、フレームの調整や部材の状態も総合で見てくれます。結果として再発率が下がることが多いです。
DIYと業者依頼の比較:費用だけでなく“仕上がり”と“時間”で判断する
| 比較軸 | 自力(DIY) | プロ依頼(サッシ・建具・便利屋等) |
|---|---|---|
| 費用 | 材料費中心。網とゴム、ローラーがあれば複数枚で割安になりやすい。失敗すると材料の買い直しが起きうる。 | 作業費がかかる。枚数やサイズ、網の種類で変動しやすいが、仕上がりの確実性が上がりやすい。 |
| 時間 | 初回は準備と試行錯誤で1枚あたり30分〜数時間になることがある。 | 短時間で完了しやすい。持ち帰り対応と現地対応で所要は変わる。 |
| リスク | たるみ、シワ、ゴム浮き、フレーム傷、カッター事故。賃貸では原状回復リスクもある。 | リスクは小さくなりやすい。網の選定やゴム合わせも任せられることが多い。 |
| メリット | すぐ着手できる。材料が余れば次回以降が楽でコスパが上がる。 | 仕上がりが安定し、再発要因(歪み・ガタつき)まで一緒に解決しやすい。 |
表の読み解き方は、あなたの優先順位を決めることです。費用最優先ならDIYは魅力的です。しかし、あなたが今「虫が入るのが無理」「見栄えも大事」「二度手間が嫌」と感じているなら、プロ依頼が合理的になる場面が増えます。特に網戸は、見た目のたるみがあると毎日目に入るため、精神的ストレスが残りやすい。そこまで含めて判断すると、納得感が高まります。
予防とメンテナンス:破れを“起こさない”ための現実的な習慣
掃除は「優しく」が正解:強くこすると、劣化網はそれだけで裂けます
網戸掃除は、強くこすれば綺麗になると思われがちですが、劣化が進んだ網には逆効果です。汚れは水拭きや中性洗剤で落とせますが、力のかけ方で網の寿命が縮みます。現実的には、まず掃除機で表面のホコリを軽く吸い、次に柔らかいスポンジや布で、押さえるのではなく“撫でる”程度で十分です。洗剤を使うなら薄めて、最後に水拭きで残留を減らすとベタつきも出にくいです。
点検習慣:季節の変わり目に“白化”と“テンション”を見る
劣化は見た目に出ます。網が白っぽくなっている、触ると粉が付く、網目が歪んでいる、たるみが増えている。こうしたサインは、破れの前兆になりやすいです。季節の変わり目に、窓を開ける機会が増える前に、5分だけ確認する。これだけで「突然の破れ」に慌てる確率が下がります。
ペット・子ども対策:網ではなく“環境”を変えると長持ちします
ペットが網戸に飛びつく場合、網を強化網にするのは有効な可能性が高いです。ただ、それでも爪が引っかかれば傷は増えます。そこで、網戸前に家具を置かない、ペットが窓辺に跳び乗る足場を作らない、子どもが押しやすい位置に手掛けがないようにする、といった環境の工夫が効いてきます。網戸は“最後のバリア”なので、バリアに負荷を集中させない設計が、予防としては最も強いのです。
Q&A:よくある質問とマニアックな疑問
Q1. 穴が小さいなら、応急テープだけでずっと使えますか?
A. 網の周囲が健全なら、しばらく持つ可能性はあります。ただし屋外側は紫外線と雨風で劣化しやすく、粘着も弱くなります。応急は“しのぎ”としては優秀ですが、見栄えと長期安定性を重視するなら張り替えが現実的です。
Q2. 補修テープは室内側と屋外側、どちらに貼るべき?
A. 基本は室内側が剥がれにくく、見栄えも安定しやすいです。穴が大きいなら両面貼りも有効ですが、剥がすときに網を痛めやすい点は理解しておくと安心です。
Q3. 張り替えで一番失敗しやすいポイントはどこですか?
A. 押さえゴムの太さ選びと、溝の掃除です。ここが合わないと、ゴムが浮き、網がたるみ、やり直しになりやすい。逆にここを丁寧にやると、仕上がりは安定します。
Q4. ゴムは再利用できますか?
A. 状態が良ければ可能性はありますが、硬化やひび割れがあるなら交換が無難です。実務上は、網が破れて張り替えるタイミングでゴムも交換したほうが、翌日の浮きや抜けを防ぎやすいです。
Q5. 網のメッシュは細かいほうが虫が入らなくて良い?
A. 小虫対策としては有効な可能性が高いです。ただし通気性や視界が変わることがあります。風通しが重要な部屋なら、標準〜やや細かい程度でバランスを取るなど、生活スタイルに合わせると後悔が減ります。
Q6. 強化網にすれば、猫の爪でも破れませんか?
A. 破れにくくなる可能性は高いですが、状況次第です。爪が引っかかると傷は増えます。強化網+環境対策(飛びつけない動線)を組み合わせるのが、現実的には最も効果が出やすいです。
Q7. プリーツ網戸やロール網戸が破れた場合も同じですか?
A. 構造が違うため同じ手順にはなりにくいです。プリーツやロールは専用部材とテンション機構があり、DIYでの部分補修が難しいことがあります。応急で穴を塞ぐことはできても、長期的にはメーカー対応や専門業者のほうが確実な場合が多いです。
Q8. 網戸は何年くらいで張り替えるべき?
A. 環境と使用状況で大きく変わります。日当たりが強い窓、海沿い、ペットが触れる、強風地域などでは劣化が早いことがあります。白化、粉っぽさ、たるみが目立つようなら、年数より状態を優先して張り替えを検討するのが合理的です。
Q9. 応急テープの粘着跡が残りそうで怖いです
A. 粘着跡は残る可能性があります。だからこそ、賃貸では応急は“室内側”で最小範囲に留めるのが無難です。張り替え前提なら、粘着跡より虫侵入を止めるメリットが上回ることも多いので、優先順位で判断してください。
Q10. 張り替えても、網戸の隙間から虫が入ります。どうしたら?
A. 網の破れではなく、建付けや隙間、モヘア(毛状の隙間材)の劣化が原因の可能性があります。網を張り替えても虫が入るなら、網戸の戸車調整や外れ止め、隙間材の点検をセットで行うと改善することがあります。
まとめ:応急は“虫を止める”、張り替えは“生活を取り戻す”ための投資
網戸が破れたとき、最初にやるべきは「虫の侵入経路を今すぐ塞ぐ」ことです。穴の周囲が健全なら、専用補修テープで室内側から貼る応急処置は十分役立ちます。一方で、裂けが走る、網が白化して脆い、複数箇所が弱っている場合は、応急を繰り返すより、張り替えのほうが早く、見栄えも安定しやすいです。
張り替えDIYで成功する鍵は、押さえゴムの太さ合わせと溝の掃除、そしてテンションを均一にする順番です。逆に、フレームの歪みや特殊網戸、失敗したくない心理が強い場合は、プロ依頼が合理的になります。あなたが楽になる選択が、正解です。
Next Stepとして、読み終わった今すぐの「最初の1アクション」を提示します。破れの写真を1枚撮り、穴の周囲を指で軽く触って「粉っぽいか」「裂けが進むか」を確認してください。粉っぽくなければ応急テープで室内側から塞ぎ、粉っぽい・裂けるなら張り替え計画へ進む。この判断が、二度手間を減らす最短ルートです。

コメント