「昨日まで普通だったのに、今日はWi‑Fiが遅い」「動画が止まる」「オンライン会議で声が途切れる」。しかも、再起動すると一瞬だけ直って、また悪くなる。こういう“じわじわ系”の不調は、原因が見えないぶん不安が大きいですよね。仕事も家事もネット前提の今、Wi‑Fiが効かないだけで生活の基盤が崩れたように感じます。その気持ち、痛いほどわかります。
ただ、Wi‑Fiの性能低下は「回線が悪い」「機械が寿命」と決めつける前に、詰まり(熱だまり)と汚れ(ホコリ・接点汚れ)を疑う価値があります。ルーターは小さな箱の中で常に熱を出し、さらに静電気でホコリを呼び寄せます。すると放熱が詰まり、内部が高温になって処理能力が落ちる。結果として、つながるけれど遅い、混むと落ちる、という症状が出やすくなります。
最初に深刻度を分けます。第一に「すぐに処置が必要なケース」は、焦げ臭い、煙っぽい、触れないほど熱い、ACアダプターが異常発熱している、コンセントやタップに焦げ跡がある、ブレーカーが落ちる、パチパチ音がする場合です。ここは速度より安全が先で、いったん使用中止を推奨します。
第二に「落ち着いて対処できるケース」は、通信はできるが遅い、時間帯で変わる、特定の部屋だけ弱い、接続台数が増えたら不安定、ルーター周りにホコリが溜まっている、棚の奥に押し込んでいる、という状況です。この場合は、この記事の手順で“自分で切り分け”ができます。
この記事では、Wi‑Fiが遅くなるメカニズム、汚れ・詰まり由来の対処法(レベル別)、そしてプロへ切り替える判断基準まで網羅します。「何から始めれば、最短で元に戻せるか」を、論理と手順で一緒に固めていきましょう。
※この記事は、住まい・生活トラブル分野の専門的知見を持つライターが、製品仕様や一般的な施工基準に基づき執筆しました。状況により専門業者の判断が必要な場合があります。
トラブルのメカニズム解剖:Wi‑Fiが遅いのは「電波」だけでなく「熱」と「接点」が効いている
Wi‑Fiが遅いとき、多くの人は電波の強さ(アンテナの本数、距離、壁)に目が行きます。もちろんそれも重要です。しかし、汚れ・詰まり系の不調は、電波が届いていても起きます。理由は、Wi‑Fiルーターが“無線機”であると同時に、“小さなコンピューター”だからです。
ルーター内部では、通信をさばくCPUとメモリが働き、暗号化(WPA2/WPA3)やパケット処理、複数端末の管理、場合によってはセキュリティ機能まで同時に動きます。ここで内部温度が上がりすぎると、スマホやPCと同じように熱暴走・熱による性能低下(スロットリング)が起きやすくなります。体感としては「つながるけど遅い」「混むと落ちる」「再起動で少し回復」という形で現れます。
そして熱を上げる犯人の一つが、通気口にたまったホコリです。ルーターは静電気を帯びやすく、吸気・排気がある機種は特にホコリを集めます。ホコリが“フィルター”のように張り付くと、放熱が詰まり、内部温度が上がる。さらに温度が上がると部品の劣化も進み、悪循環になります。
もう一つ見落とされがちなのが接点の汚れです。LANケーブルの端子やポートにホコリが入る、長年抜き差しして酸化膜ができる、湿気の多い場所で微細な腐食が進む。すると有線のリンク速度が落ちたり、接触が不安定になったりして、結果としてWi‑Fi全体の体感が悪くなることがあります。特に「ONU(光回線終端装置)やモデムとルーターの間のケーブル」が不調だと、無線がどれだけ強くても入口で詰まります。
放置のリスクを時系列で具体化します。1週間放置すると、遅いだけでなく瞬断が増え、会議やゲームでストレスが跳ね上がります。1か月放置すると、内部温度が高い状態が常態化し、部品劣化で「再起動しても回復しない」不調に移行しやすくなります。さらに長期化すると、ACアダプターの劣化や電源周りの発熱など、安全面の心配も無視できなくなります。だからこそ、今の段階で“詰まり・汚れ”を潰しておく価値が大きいのです。
準備編:プロが選ぶ道具と環境づくり(ホコリ対策は“やり方”で差が出る)
掃除は簡単に見えて、やり方を間違えると故障の原因になります。プロが大事にするのは「通電を切る」「湿気を入れない」「静電気を増やさない」「記録を残す」です。ここを守れば、初心者でも安全に改善できる確率が上がります。
必須道具は、スマホ(写真・ライト)、乾いたマイクロファイバークロス、やわらかい刷毛(メイクブラシでも可)、タイマーです。スマホは、配線とランプ状態を撮っておくために使います。配線は似ているので、戻すときに一本でも差し間違えると「直ったのか悪化したのか」が分からなくなりがちです。写真は最強の保険になります。
あると便利なのは、エアダスター(缶)やブロワー、掃除機のブラシノズルです。ただし、エアダスターは近距離で強く吹くとホコリが奥へ押し込まれたり、結露のような冷却液が出たりする場合があります。だから「10〜15cm以上離す」「短く吹く」「同じ所に連射しない」がコツです。掃除機は吸引が強いほど良いわけではなく、吸い口を機器に密着させないようにします。
100均で代用できるものとしては、やわらかい刷毛、ケーブル整理具、耐震マット、簡易スタンド類が役に立ちます。一方で、接点復活剤やパーツクリーナー類は、成分が強いと樹脂を傷めることがあるため、自己流で多用しない方が安心です。どうしても使うなら、電子機器対応で、使用箇所と乾燥時間を守ります。
作業前の安全確保は、まずコンセントから抜いて通電を止めます。次に1〜2分待って内部の電荷が落ちるのを待ちます。濡れた手で触らない、床が濡れていない場所でやる、換気をする。これだけで事故のリスクが下がります。
実践編・レベル別解決策:まず「入口の詰まり」を潰し、次に「熱だまり」を潰す
Wi‑Fiの遅さは、原因が複数重なっていることが多いです。だから手順は、影響範囲が大きいものから潰します。第一に、ルーター単体ではなく回線入口(ONU/モデム→ルーター間)を確認します。第二に、ルーターの熱だまりを解消します。第三に、端末側や電波環境を見直します。この順番で進めると、二度手間が減ります。
【レベル1】初心者でも可能な初期対応(DIY):10〜20分で“詰まり・汚れ由来”を判定する
ステップ1:症状を“言語化”して切り分ける(ここが曖昧だと迷子になる)
まず、遅いのが「全端末」なのか「特定端末」なのかを分けます。さらに「全ての部屋」なのか「特定の部屋」なのかを分けます。これだけで原因の方向がかなり絞れます。全端末・全室なら、入口かルーター本体が主犯の可能性が上がります。特定端末だけなら、その端末のWi‑Fi設定や省電力の影響も疑えます。特定の部屋だけなら、遮蔽物や反射、近隣干渉の影響が濃くなります。
ここで大事なのは「体感」だけで判断しないことです。動画が止まるのは回線が悪い場合もありますが、端末の更新やバックアップが走っているだけのこともあります。だから、可能なら速度計測(スピードテスト)を1回だけ実施し、スクショを残します。何回も測ると、それ自体が回線を使い、判断がぶれます。
ステップ2:ルーターの置き場所を5分だけ“外へ出す”(熱だまりの影響を見抜く)
ルーターが棚の奥、テレビ台の収納、壁に密着、上に紙や布が乗っている。この状態は、熱が逃げず、内部温度が上がりやすいです。いったん、床ではなく少し高い位置に置き、周囲に5cmほど空間を作ってみます。ここで急に安定したなら、原因は電波より放熱だった可能性が高いです。
「たったそれで?」と思うかもしれません。しかし、放熱が詰まると、ルーターは性能を出せません。風通しの良い場所に出すだけで、処理落ちが減り、速度が戻ることがあります。特に夏場や暖房の近くでは、この差が出やすいです。
ステップ3:外側のホコリを“吸ってから払う”(押し込まないのがプロの手順)
ホコリ掃除で多い失敗は、刷毛でゴシゴシして通気口へ押し込むことです。プロは「吸う→払う→最後に軽く吸う」という順で、外へ出します。具体的には、掃除機のブラシノズルを近づけ、通気口の外側のホコリを吸います。次に、やわらかい刷毛で通気口の筋に沿って軽く払います。最後にもう一度、浮いたホコリを吸います。強くやる必要はありません。やりすぎるほど奥へ入ります。
このとき、本体を逆さにして叩くのはおすすめしません。内部でホコリが舞い、別の箇所に溜まることがあります。外側の「入り口」を塞いでいるホコリを取り除く意識が大切です。
ステップ4:LANケーブルの抜き差しは“やり方”がある(接点汚れを減らす)
ONU/モデムとルーターをつなぐLANケーブルは、Wi‑Fi全体の入口です。ここが緩い、端子にホコリがある、カチッと刺さっていないだけで、体感が悪くなります。通電を切った状態で、一度抜き、端子とポートの中をスマホライトで見ます。ホコリが見えるなら、エアダスターを離して短く吹き、乾いた刷毛で外側を払います。次に、まっすぐ差し込み、カチッと音がするまで押し込みます。
ここでありがちなNGは、端子を指でベタベタ触ることです。皮脂が付くと接点が汚れ、逆効果になることがあります。触るなら樹脂部分だけにします。
ステップ5:再起動は“冷却”を挟む(熱が原因のとき、連続再起動は悪化する)
遅いときに連続で再起動する人が多いのですが、熱だまり由来の場合、再起動中も熱は残ります。だから、電源を落としてから5分だけ冷却します。時間は短く見えますが、熱が抜けると挙動が変わります。再起動後はすぐ判断せず、接続が落ち着くまで3分待ち、そこで体感と速度を確認します。タイマーを使う意味がここにあります。
レベル1の独自性(プロの失敗談):ルーターの上に置いた“取扱説明書”が犯人だった
これは実際によくあります。ルーターの上に、説明書や書類、ティッシュ箱、ゲーム機のケースなどを置いてしまう。見た目は片付いているのに、排熱が塞がれて内部温度が上がり、夜だけ遅くなる。現場で「回線が混んでるんですかね」と言われ、ルーターを一段高い位置に出しただけで改善したことがあります。原因は電波ではなく、熱の逃げ道の詰まりでした。
【レベル2】専用道具を使った本格的な対処法:詰まりを落とし、再発しにくい設置に変える
レベル2は、道具を使う分だけ効果も出ますが、やり方を誤ると故障を招きます。ここでは「分解はしない」を前提に、外装と周辺環境でできる範囲に絞ります。メーカー保証やレンタル機器の条件もあるため、筐体を開ける行為は基本的におすすめしません。
対処1:エアダスターの正しい使い方(噴射で奥へ押し込まない)
通気口の奥にホコリが見える場合、エアダスターが有効です。ただし、近距離で強く吹くとホコリが内部に移動し、別の基板に積もることがあります。そこで、10〜15cm以上離し、短くシュッと吹きます。連射しないのは、冷却液が出て結露のような状態になり、湿気が入るリスクを避けるためです。吹いた後は、再度掃除機で外側のホコリを吸い、周囲に落ちたホコリも回収します。
対処2:ポート周りの清掃(湿気とホコリが“入口の詰まり”になる)
LANポートや電源ポートの周りは、ホコリが溜まりやすい場所です。刷毛で外側を払ってから、スマホライトで覗きます。目に見えるゴミがある場合は、エアダスターで軽く飛ばします。綿棒で内部を擦るのは、繊維が残ることがあるので避けた方が無難です。接点復活剤を使う場合は、電子機器対応で、ごく少量、完全乾燥を待つ。これを守れないなら、使わない方が安全です。
対処3:設置の“熱設計”を作り直す(小さな台が大きく効く)
ルーターを床に直置きすると、ホコリを吸いやすく、熱もこもりやすいです。そこで、簡単な台やスタンドで少し浮かせます。浮かせる理由は二つで、第一に吸気口が床のホコリを吸い込みにくくなること。第二に下面の空気が動き、放熱が改善することです。耐震マットを併用すれば、落下や共振も減ります。
ただし、USBファンで冷やす方法は、風がホコリを呼び込むこともあるため、使うなら定期清掃とセットです。ファンを付けたのに遅くなる場合、内部のホコリ堆積が進んでいる可能性があります。
対処4:ケーブルの束をほどく(電気的ノイズと熱だまりを減らす)
ケーブルを束ねていると、放熱の邪魔になり、またACアダプター周辺に熱がこもりがちです。さらに、電源ケーブルとLANケーブルを強く束ねると、状況によってはノイズの影響が出ることがあります。完璧な配線美より、熱が逃げる余白が大事です。束をほどき、ゆるくまとめ、アダプターの周りに空間を作ります。
【ケーススタディ】住居環境別の注意点:戸建てと賃貸で“遅さの犯人”が変わりやすい
戸建ての場合:部屋数と階数が“電波”より先に熱と負荷を増やす
戸建ては、距離と壁で電波が弱くなりがちですが、同時に接続端末が増えやすい傾向もあります。スマホ、PC、テレビ、ゲーム、スマート家電。端末が増えるとルーターの処理負荷が上がり、熱も増えます。つまり、電波が届くかどうかだけでなく、ルーターがさばけるかどうかが重要になります。汚れ・詰まりで放熱が落ちている状態だと、負荷がかかった瞬間に不安定になりやすいです。
また、戸建ては配線の自由度が高いぶん、タップや延長コードの使い方で熱だまりが生まれます。ACアダプターが布の上に置かれていたり、タップに高負荷家電が混在して発熱していたりすることもあります。ルーターだけを疑う前に、電源周りの“熱”も見てください。
マンション・アパート(賃貸)の場合:近隣干渉に“詰まり”が重なると一気に悪化する
賃貸では、周囲のWi‑Fiが多く、特に2.4GHz帯が混みやすいです。混雑はそれだけで速度低下の原因になりますが、そこにルーターの放熱詰まりが重なると、夜だけ極端に遅い、という症状になりやすいです。つまり、混雑という外部要因に、汚れ・詰まりという内部要因が足を引っ張る形です。
賃貸でやりがちなのは、見た目を優先してルーターを棚の奥に隠すことです。これが放熱詰まりを作ります。管理規約の関係で穴あけはできなくても、置き場所を少し変えるだけで改善する余地はあります。
比較検討:自力 vs プロ依頼の最終判断(“詰まり・汚れ”はDIYで当たりやすいが、線の不具合は別)
ここまでの手順で改善する場合、原因は汚れ・詰まり・接点の緩みである可能性が高いです。一方で、改善しない場合は「回線側の問題」「機器の劣化」「設定・方式(IPv6/IPoE等)の相性」「端末側の問題」など、別レイヤーが疑われます。つまり、DIYの役割は“原因を潰し込み、相談を必要な場所へ絞る”ことでもあります。
| 比較項目 | DIY(自分で確認・清掃) | プロ(回線事業者・メーカー) |
|---|---|---|
| 費用感 | 清掃はほぼ無料。道具購入でも数百円〜数千円が中心。 | レンタルなら交換手続きで費用が抑えられる場合あり。出張や工事は条件で変動。 |
| 時間 | 10〜60分で切り分け可能。設置見直しは即日効果が出やすい。 | 窓口連絡や交換到着まで時間はかかるが、根本改善に届きやすい。 |
| リスク | 強い圧のエアダスターで故障、濡れた掃除でショート、配線差し間違い。 | 状況説明が必要。契約情報や型番確認が求められる。 |
| メリット | 汚れ・詰まり原因なら改善率が高い。記録が残るので次に繋がる。 | 機器交換や回線側点検で“隠れ原因”を潰せる。保証の範囲で安心。 |
表の読み解き方として、DIYは「外側要因(汚れ・詰まり・設置)」に強い一方で、回線設備や機器内部の故障には限界があります。迷ったときの境界線を明確にします。ここまでは自分でやってOKなのは、通電停止、設置変更、外側清掃、ケーブルの差し直し、再起動の冷却付き実施、簡単な速度計測と記録です。これ以上はプロ寄りなのは、焦げ臭や異常発熱、タップやコンセントの異常、頻繁な再起動・ランプ異常が続く、ONU側の警告ランプが点灯する、レンタル機器で交換が可能、という状況です。
プロへ依頼するときは、話を短く通すコツがあります。いつから遅いか、全端末か特定端末か、全室か特定の部屋か、清掃と設置変更をしたか、ONUとルーター間のケーブルを差し直したか。これを写真・動画と一緒に伝えると、対応が早くなります。相談は“弱音”ではなく、最短で戻すための手段です。
予防とメンテナンス:二度と繰り返さないために(ホコリの勝ちパターンを潰す)
詰まり・汚れ由来の不調は、予防が効きます。第一に、ルーターの置き場所を「熱だまりとホコリだまり」から避けます。床の直置き、棚の奥、暖房の風が当たる場所、日当たり直撃は避け、通気を確保します。第二に、上に物を置かない。紙一枚が排熱を塞ぐことがあるからです。
第三に、月1回の“ながら点検”を作ります。掃除機をかけるついでに、ルーター周りだけ10秒吸う。これだけでも違います。第四に、ケーブルを強く束ねない。熱が逃げる余白を残します。第五に、雷や停電対策として、信頼できる電源タップを使い、アダプター周りを布で覆わない。特に冬は、加湿器の湿気が近いと接点のトラブルが増えやすいので、距離を取ります。
おすすめの予防グッズとしては、ルーターを浮かせる小型スタンド、耐震マット、ケーブル整理具、電子機器用のやわらかい刷毛などが役に立ちます。何より効果が大きいのは、置き場所の再設計です。これは無料でできて、毎日効きます。
Q&A:よくある質問とマニアックな疑問(汚れ・詰まり編)
Q1. 掃除したのに遅いままです。何が足りない?
外側清掃だけで改善しない場合、入口(ONU/モデム→ルーター間)のケーブル不調、設置環境の熱だまり、近隣混雑、端末側の更新・バックアップ、回線側の混雑などが重なっている可能性があります。まず「全端末か」「全室か」を整理し、入口ケーブルの差し直しと設置変更の効果を確認してください。
Q2. エアダスターで吹いたら余計に調子が悪くなった気がします
近距離で強く吹くと、ホコリが内部に移動したり、冷却液が出て湿気が入ったりすることがあります。いったん通電を切り、十分に乾燥させ、外側のホコリを吸い取ったうえで、設置を通気の良い場所に変えて様子を見ます。焦って連続再起動するより、冷却と乾燥の時間を取る方が安全です。
Q3. ルーター本体は熱くないのに遅いです。詰まりが原因ではない?
熱だまりが主因でないケースもあります。ただし、本体が熱くなくても、入口ケーブルの接点やポートの汚れ、タップの接触不良で不安定になることがあります。また、近隣干渉や端末側要因もあり得るので、この記事の手順で“外側原因”を潰してから、回線側や設定側に進むのが効率的です。
Q4. ルーターを棚の中に入れたいです。無理?
完全に密閉すると放熱が詰まりやすいです。どうしても収納したい場合は、周囲に空間を確保し、扉を少し開ける、背面を開放するなど、熱が逃げる設計にします。見た目より安定性を優先した方が、ストレスが減ります。
Q5. LANケーブルは見た目がきれいでも交換すべき?
端子の内部は見えないため、差し直しで改善しない場合はケーブル交換も選択肢です。特に折り曲げが強い、踏まれる、家具で圧迫されている、という状況だと劣化が進みます。入口ケーブルはWi‑Fi全体の“のど元”なので、ここが詰まると全体が遅くなります。
Q6. 掃除機で吸って壊れませんか?
吸い口を密着させたり、強い静電気を起こすとリスクがあります。ブラシノズルで軽く近づけ、外側のホコリを「吸ってから払う」順を守ると安全性が上がります。湿気を入れないことも重要です。
Q7. どのくらいの頻度で掃除すればいい?
目安としては月1回が現実的です。埃っぽい部屋、床置き、ペットがいる、暖房が近い場合は2週間に1回でも良いです。大掃除より、短時間を積み重ねる方が詰まりを作りにくいです。
Q8. ルーターの寿命と「汚れ」の関係は?
高温状態が続くと部品劣化が進みやすくなります。汚れ・詰まりを放置すると、性能低下だけでなく寿命にも影響し得ます。逆に、通気を確保して温度を下げると、長持ちしやすいです。
Q9. どうしても直らないとき、相談先はどこ?
回線の入口が疑わしければ回線事業者(光なら契約先)に、ルーターがレンタルなら交換窓口へ、購入機ならメーカーサポートへが基本です。相談時は、いつから、全端末か、設置変更と清掃の実施有無、速度計測のスクショ、ランプ状態の写真があると話が早いです。
まとめ:Wi‑Fiが遅いときは「ホコリ」「熱だまり」「入口ケーブル」を順番に潰す
Wi‑Fiルーターの性能低下は、電波だけでなく、汚れ(ホコリ・接点)と詰まり(放熱の詰まり=熱だまり)が大きく関わることがあります。まず危険サインがないかを確認し、落ち着いて対処できるなら、入口ケーブルの差し直し、置き場所の改善、外側のホコリ除去、冷却を挟んだ再起動という順で進める。これだけで改善するケースは少なくありません。
そして、改善しない場合は「汚れ・詰まりではない」ことが分かった、という前進です。記録が残っていれば、プロへの相談も早くなります。焦って初期化や分解に進むより、安全で論理的な手順を踏む方が、結果として最短になります。
Next Step:読み終わった瞬間にまずやるべき最初の1アクションは、「ルーター周りを見て、棚の奥や上に物がないかを確認し、5分だけ通気の良い場所に出してみる」です。これで挙動が変われば、原因は“電波”ではなく“熱と詰まり”だった可能性が一気に高まります。

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